気分が乗らない、憂鬱になる、やる気が出ない・・・など、日常生活の中で気持ちの波は誰にだってありますよね。
その原因には不安や失敗、別れ、喧嘩などいろいろ考えられます。
今回のテーマ『うつ病』は、気分の変動が長期にわたって続き日常生活に支障をきたしてしまう“気分障害”の一つとされています。
明らかな原因がない、あるいはそれが解決しても感情が落ち込んだままになってしまう、とてもつらい状態だと思います。
そんなうつ病で悩んでいる人、診断はされていないけれど不調を感じている人にも読んでほしい内容です。
西洋医学的な見解に加えて東洋医学的な考え方も踏まえながらお話していきます。
うつ病を引き起こす要因とは?
私たちの脳では神経伝達物質というものが作られ、これが感情や意欲をコントロールしています。
その神経伝達物質の中でも特に精神状態に関わってくるのが3つ、ドパミン、セロトニン、ノルアドレナリンです。
〈それぞれの特徴〉
・ドパミン・・・快楽、達成感、興味、楽しみなどに関わる😸
・セロトニン・・・幸せホルモンとも呼ばれ、幸福感や気分の安定に関わる😽
・ノルアドレナリン・・・覚醒状態の維持、意欲や気力に関わる😾
何らかの原因によりこれらのバランスを崩してしまったことによって気分の変動が起こっていると考えられます。
実際、治療にはそれらのバランスを調整する(増やす)目的で作用する薬が用いられています。
うつ病を引き起こす原因はストレスや性格、環境などの要素があると一般的には言われています。
神経伝達物質を作る脳がストレスを感じることで機能低下が起こると考えられます。そのため、神経伝達物質のバランスが崩れた原因のひとつがストレスである可能性は否定できないと思います。
東洋医学を絡めて考えよう!
東洋医学の基本的な考え方
まず、東洋医学において大切な考え方として、
・心もからだもバランスが大事
・本来持っている自己治癒力を発揮すること
この2つを念頭に置いて読んでいただきたいです。
これはうつ病に限った話ではありません。
どんな不調もこの考え方を持った上で治療していくことが大切です。
また、『五臓(肝・心・脾・肺・腎)※』といって、からだの機能を5つに分ける考え方があります。
※一般的な肝臓、心臓、などとは異なります

これらが互いに強め合ったり弱めあったりしながら五臓のバランスを保つことが良いとされています。
健康の敵は「バランスの崩壊」
東洋医学では、人間のからだは〈気・血・水〉の3つの要素からなると考えます。
ほとんどの人がきっと、血・水はなんとなくイメージできるけど「気」ってなんだ?スピリチュアルか?と思っていることでしょう。
ここでいう「気」は、元気とか気力、エネルギーのことを指します。
血・水とはちがって気は目には見えないので、イメージしにくいですよね。
目に見えないから、病院で採血やレントゲンをとっても分からない、原因がはっきりしないとも言い換えられます。
意欲や感情もエネルギーです。目に見えないですよね。
私たちは目に見えないものに感情や意欲、やる気をコントロールされているのです。
『病は気から』
なんて言葉を耳にしたことのある人もいるでしょう。
この「気」は気持ちではなく、東洋医学の「気」、気力やエネルギーのことです。
元気が出ない、気力がわかない、やる気が出ない・・・など、エネルギーの低下による症状はどうして起こるのでしょうか?
考えられる要素として、「エネルギーの消耗が激しい」ことに加え「補充ができていない」ことが大きいのではないかと考えます。
ストレス社会やスマホ社会などと呼ばれる現代、それから不規則な生活習慣、過度な飲酒や喫煙、睡眠不足、オーバーワークなど、いつの間にかエネルギーを消耗している状態に陥りやすい環境も大きな要因となり得るでしょう。
そして、心やからだのSOSサインに気付かないまま限界を迎えて心療内科に駆け込んでいる患者さんが増えているのではないでしょうか。

「エネルギーの消耗」が与えるメンタルへの影響
〈気・血・水〉のうち、エネルギーの消耗は気の不足と捉えられます。
東洋医学において、気の不足を『気虚(ききょ)/脾虚(ひきょ)』といいます。
私たちは脾(胃)で食べたものからエネルギーを作りだします。また、このエネルギーを使って肝では全身へ送る血液を調節する役割を担っています。また、心も血液に深く関わります。
『気は血を生む本』、つまり血を作るには気は不可欠であるため、エネルギー不足に陥ると自ずと血も不足していくことになります。
気虚(脾虚)の状態ではやる気が出ない、気力がない、朝起きられない、血圧が低い、だるいなどに加えて胃腸の症状(食欲不振や消化力低下など)も現れることがあります。
また、血の不足を『血虚(けっきょ)』といいます。
血虚の状態では、睡眠障害や自律神経の乱れによる不調、筋肉の痙攣、皮膚トラブル、脳が栄養されないことによる判断力や集中力の低下、精神症状などが現れる傾向があります。
「エネルギーを補充」する方法とは
気虚に対する治療は、『補気』と呼ばれます。気力、エネルギーを作る機能を補ってくれるものです。
また、気虚に伴い血虚でもある場合には並行して治療することもあります。血虚に対する治療は『補血』といいます。血液を作り貯めて調節する機能を助けます。
気虚・血虚への対応は、このように漢方薬を選択することで症状の緩和につながります。

しかし、これだけではありません。もう一つ重要なことがあります。
神経伝達物質を作っているのは脳ですが、それらの材料や脳への栄養が不可欠です。
つまり、『食事』からの栄養素の補充です。
「からだの回復には睡眠(休養)と栄養が大事」とよく言われます。
しかし、うつ病の症状には眠りたくても眠れない、休みたいのに休めない、など睡眠のトラブルが多いといいます。
睡眠トラブルは特に五臓の「肝」「心」が関係しやすいですが、ここに必要な血液を作るにも材料が必要です。
漢方薬で五臓のバランスを整える+そのベースに食事(材料) だと考えてほしいのです。
これが本当の意味での根本治療になるのだと思います。
からだは毎日新しい細胞を作っています。
その材料を補給するために、食事も毎日必要です。
しかし、食欲がわかない、食べられない、何を食べていいのか分からないなど、食事への不安がある人も少なくないはずです。
そんなときにはサプリメントや健康補助食品などの活用も検討してみてはどうでしょうか。
製法や原料などの質も改良され質の高いものも増えています。
料理をたくさん作る/食べるのは難しい人でも、手軽に摂取することができる反面、たくさんの種類のものが世の中に溢れていますから、選ぶ難しさも生まれてきます。
松山漢方相談薬局では、「漢方薬」「生薬」「栄養素」を用いて
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