現代のストレス社会を生き抜く皆さん、今日もお疲れ様です。

誰しも生きているとさまざまなところでストレスを感じることがあることでしょう。

しかし、同じような厳しい条件下で働いていても元気な人と、体調を崩してしまう人と、いますよね。

ストレス自体の大小だけでなくストレスの受け方や感じ方、元々持っている体力などにもより、個人差も大きいため一概には言えませんが、就労環境などは会社のせいにできても、からだの調子が悪い原因が自分に全くないとは言い切れません。

今回は、

・現代社会を生きていくためのストレス耐性

・酸化ストレスと活性酸素

・ストレスと栄養

・漢方でできるストレスケアについて、お話していきます。

「ストレス社会」を生き抜くためには

求められる「ストレス耐性」

「ストレス耐性」とは、心身にかかる負担(=ストレス)に耐えられる力のことをいいます。

ストレス耐性を決める要素は6つあると言われています。

・ストレスへの感度(鋭いか、鈍いか)

・ストレスを受け入れられる容量(キャパシティ)

・ストレスへの処理能力(発散するなど)

・ストレスに対する回避能力(逃げる、やめるなど)

・ストレスをポジティブに転換できるか

・過去の経験(慣れ)の有無

このように自分の性格や考え方、過去は変えられなくても今のストレスを経験としていくかなど、結局は気持ちの面で切り替えられるかというような根性論では現実的に解決しがたいのではないかと思います。

そこで、ストレス下で起こるからだの反応についてみていきましょう。

抗ストレスホルモンが及ぼす影響

ストレスを感じると、からだは通常よりも多くの栄養を消費して対応しようと働きます。

例えば、ストレスを感じると抗ストレスホルモンコルチゾールが作られます。

コルチゾールはストレスに対応できるように血糖値を上げて、脳や筋肉でエネルギーが必要になったときにすぐに使えるように準備します。

からだには恒常性(ホメオスタシス)といってからだの機能を一定に保とうとする力が働きます。

そのため、上がった血糖値をもとに戻そうと、血糖値を下げるインスリンが分泌されます。

このようにストレス下では様々なホルモンの分泌が盛んになり、それに伴うエネルギーや栄養素の消費も激しくなります。

それに対応できる栄養素が不足してしまうと、疲れやすくなったり、風邪を引きやすくなったり、集中力が続かなくなったりなど様々な悪影響を及ぼしかねません。

ストレスがかかるとからだの消耗も激しくなるなり、より栄養が必要になります。ストレスケアの一環として、質の高い・じゅうぶんな栄養のある食事の摂取が重要だといえます。

酸化ストレスとは

十円玉が錆びることをイメージしてみてください。

あの「酸化」は、実は私たちの体内でも起こっているのです。

サビの原因は活性酸素

『活性酸素』をご存じですか?

活性酸素とは、呼吸により取り込んだ酸素が不安定になった状態のことをいいます。さまざまな種類の状態の酸素が存在するため、活性酸素はその総称です。

活性酸素のみならず、自然界のものは安定な状態を好みます。人間だってそうですよね。

不安定な状態になると、「反応性」が高くなります。つまり、他の物質と反応しやすくなります。

わたしたちの体内での活性酸素の本来の働きは、ウイルスや細菌などの異物を攻撃する免疫のサポートを担うことです。

しかし、活性酸素が過剰に増えすぎてしまうと健康な細胞にまでダメージを与えてしまいます。

この活性酸素によって細胞が傷つけられることを酸化といい、これも一種のストレスです。

酸化=サビだとイメージしてみると分かりやすいでしょう。

金属のサビは目に見えて分かりますよね。人間も同じように、細胞レベルでサビついてしまうのです。

酸化によりDNAやタンパク質がダメージを受けるとシミやシワなどの老化現象だけでなく、生活習慣病や慢性疾患などの要因であることもわかっています。

例えば、血糖値を下げるインスリンは膵臓の細胞から分泌されていますが、このインスリン分泌細胞がダメージを受けるとインスリン分泌にも影響が出る可能性が高いです。これは糖尿病の発症や悪化にもつながりかねません。

活性酸素を増やす原因

喫煙、飲酒、食生活の乱れ、過度な運動、紫外線、心身へのストレスなどが原因として考えられます。

わたしたちのからだは、ストレスを感じると本能的に防御反応を示します。

その一つが、航ストレスホルモン(コルチゾール)です。

ストレスに対抗する態勢をつくるために、血糖値を上げたり、血管を収縮させたりします。緊張状態を保つため、エネルギーが消費されやすくなります。

また、交感神経が優位になり、コルチゾールと同じように緊張状態・覚醒状態となります。

ストレスに対抗するための反応の中で、活性酸素が発生するタイミングは多々あります。

・コルチゾールの分泌・分解時

・交感神経優位な状態でのエネルギー消費大によるもの

・コルチゾールによる緊張状態でのエネルギー消費大によるもの

・血糖値の上昇によるもの

・血管収縮→拡張時の急激な血流増加によるもの

などが考えられます。

ストレス社会と呼ばれる現代では、コルチゾールの分泌過多や交感神経優位になりがちな生活を送っている人が多いであろうと思います。

エネルギーや体力の消耗が激しくなることで疲れやすくなりますが、交感神経優位な状態では睡眠障害にも陥りやすくなります。その結果、疲れているのに眠れないだとか、寝ても寝足りないような状態になってしまう人が多いです。

活性酸素からからだを守る方法

私たちは酸素を取り入れている以上、活性酸素の発生を0にすることはできません。

活性酸素はストレスにより増加し、ストレス下ではエネルギーや栄養素の消耗が激しくなります。

過剰な活性酸素による酸化に対抗するもの、つまり抗酸化作用のある成分を摂取することが必要なのです。

野菜の本当の価値

「野菜を残さず食べよう」と昔から口酸っぱく言われてきた人は多いのではないでしょうか。

誰しも苦手な野菜のひとつやふたつはあるでしょう。

野菜の摂取が勧められている理由をご存知でしょうか?

ビタミン・ミネラル・食物繊維などの栄養素を摂るのはもちろん、

あまり知られていませんが『ファイトケミカル』がからだにとって非常に大切だからです。

ファイトケミカルとは、植物が外敵や紫外線などから身を守るためにつくった色素や香りなどの成分のことです。

近年『第7の栄養素』とも呼ばれ注目されています。

例えば、ポリフェノール。赤ワインに含まれるアントシアニンやお茶に含まれるカテキン類などがその仲間です。抗酸化作用に優れ、体のサビを防いでくれます。

それから、カロテノイド。濃い色が特徴的の野菜や果物に含まれています。人参やかぼちゃ、ほうれん草に含まれるβ-カロテン、ブロッコリーに多いルテイン、トマトのリコピンなどがその仲間です。

毎日両手いっぱい分の野菜を摂るのは現実的でない人も多いかと思います。

そんな人は手軽に摂れる健康食品やサプリメントなどを活用するのもよいでしょう。

漢方でできるストレスケア

ストレスによる精神的・肉体的なダメージは、人によってさまざまだと思います。

東洋医学の考えでは、ストレスを受けたときに

・ストレスをどんどん溜め込んでいってしまう人

・ストレスに押しつぶされてしまう人

の2つのタイプに分けられると考えます。

ストレスを溜め込みがちなタイプを『気滞(きたい)』といいます。

東洋医学では、からだを構成する要素として「気・血・水」のバランスを重視します。

ストレスは気を滞らせ、巡りを悪くしてしまいます。

ストレスがかかると胃が痛くなったり、お腹が張ったりしたことがあるのではないでしょうか。

特に胃や肺、大腸などに気滞が見られやすい傾向があります。

また、五臓の「肝」への影響では頭痛やのぼせ、イライラしやすい、怒りっぽいなどの精神症状にもつながりやすいです

このように気滞が原因であれば、気を巡らせる生薬が効果的です。組み合わせによって、からだのどの部分の気滞にアプローチするかが変わってきます。また、気が滞ることによって熱も生まれやすいため、同時に熱に対応が必要なケースもあります。

ストレスに押しつぶされてしまうタイプは、もともと気血水のいずれか、またはすべてが不足している状態だと考えます。

エネルギー不足では『気虚(ききょ)』、血不足では『血虚(けっきょ)』、水(潤い)不足では『陰虚(いんきょ)』といいます。

ストレスによってエネルギーや栄養素がより必要になりますが、虚した状態(=不足)ではエネルギーも、栄養素を運ぶ血も作れません。そのため力が出ない、やる気がでない、意欲がわかないなど、からだは極力省エネモードに入ろうとします。

このようにからだに足りないものがあるならば、補う必要があります。

気虚ならば気を、血虚なら血を、陰虚なら潤いを補充します。

気は目に見えませんが、血や水は物質です。これらを作るためには物理的な材料も必要となります。

材料は普段の食事から取り入れます。

からだは食べたものからできています。その質が血液の質、細胞の質、そしてからだの質を左右します。

いま一度、普段の食事の重要性を考えてみましょう。

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