1年の中でも特に寒暖差が大きいのが2月だといわれます。

最近でも、ぽかぽかあたたかくなる日もあれば、急激に冷え込み雪が積もる日もありました。

春は気温など自然の変化だけでなく、生活環境に変化がある人も多いでしょう。

本来、私たちのからだはバランスを取りながら一定に保とうとするシステム(ホメオスタシス)が働きますが、負担が大きくなるとそのためのさまざまな機能が低下することも少なくありません。

寒暖差をはじめとする季節の変わり目には、自律神経に関わるトラブルが起こりがちです。

知っておくことで対策ができたり、もし症状が出てきてしまってもびっくりすることなく対処できたりするかもしれません。

今回は特にこれから(冬~春)気をつけたいからだの変化やあらわれやすい症状について、みていきましょう。

日中のパフォーマンスに直結する睡眠不足

昔の人も言っていた、「春はしっかり寝よう!」

昔の中国の詩に、『春眠暁を覚えず』という言葉がありました。

簡単に言うと『春の夜は心地良いから朝になっても気付かない』ということです。

つまり、春は自然と睡眠時間が長くなる→春はいっぱい寝よう!と思ってください。

次に、春の気候から読み解いてみましょう。

寒暖差が自律神経に与える影響

冬の終わりから春先にかけては『三寒四温』と呼ばれる、寒い日とあたたかい日が交互におとずれやすい時期です。

自律神経は、車でいうアクセルの役割をもつ交感神経と、ブレーキの役割もつ副交感神経の2つがバランスをとるように働きます。

寒いときには交感神経が優位になり、あたたかくなると副交感神経が優位になります。

睡眠時は後者と同じく副交感神経が優位になった状態です。

冬の間、体温を保つために活発になっていた交感神経に代わってあたたかい環境に慣れようと、睡眠時間を延ばし、春を迎える準備をしているのかもしれませんね。

仕事や学校など、生活リズムによって起床時間はずらせない人も多いと思います。

朝寝坊にはくれぐれも気を付けて、就寝時間を5分、10分早めに設定して自律神経の回復に努めましょう。

寝たいのに眠れない、そんなお悩みの方はぜひこちらのコラムも覗いてみてください▼

「眠れない・・・」春の睡眠トラブルにご注意を!|心と体の漢方 | 松山漢方相談薬局 [2025年04月16日]

食欲と胃腸トラブル

自律神経と食欲・消化吸収

例えば仕事中、緊急の案件で切羽詰まった状態では例えお腹が空いていてもあまり気になりませんよね。

しかし休みの日、少しでもお腹が空くと何か甘いものが食べたくなりますよね。

切羽詰まった状態では交感神経が優位に、リラックスしていると副交感神経が優位になった状態です。

いざ食事をとると、副交感神経が優位になり消化・吸収がスムーズに進みます。

食後に眠気が起こるのは、血液が胃腸に集まり、脳に血液が少なくなりやすいからだといわれています。※あまりに強い眠気は、血糖値のアップダウンの影響もあると考えます。

また、眠気が起こることによって激しく動き回ることがなくなり、からだが消化や吸収に集中できるのかもしれませんね。

自律神経がうまく働くことで、不要になったものを材料に便が作られます。

自律神経は互いにバランスをとりあっているので、どちらかが働きっぱなしor休みっぱなしのように0か100のようになってしまってはいけません。

例えば副交感神経が働きっぱなしになると、腸を通るスピードが速すぎて軟便や下痢のような状態になりやすいです。

交感神経が働きっぱなしだと腸を通るスピードが遅すぎて、その間に便の水分が失われ便秘を引き起こしやすい傾向があります。

胃腸の仕事はただ「消化」するだけじゃない

東洋医学では、胃腸は食べたものからエネルギー(気)を生み出す場所だと考えます。

「病は気から」という言葉もあるように、気は健康なからだを維持するのに不可欠です。

また、「気は血のもと」という考え方もあり、十分な気がなければ血をつくることもできません。

腸内環境が悪化すると・・・?

食生活の乱れ、睡眠不足、ストレス・・・

さまざまな要因が腸内環境に悪影響を与えるといわれています。

しかも、その腸内環境の状態が脳へも関係しているというのです。(脳腸相関)

つまり、腸内環境の悪化が感情や精神状態にも影響し、気持ちが落ち込んだりイライラしやすくなったりする原因にもなり得るのです。

腸内は弱酸性の状態が理想的です。

ここに、食物繊維など腸内細菌のエサになるものがあれば善玉菌が住むことができます。

しかし、アルカリ性だと悪玉菌が増殖し、有害物質を発生させてしまいます。

東洋医学では大腸と皮膚には深い関係があり、大腸の状態が皮膚に反映されると考えます。

悪玉菌が多い大腸で作られた有害物質は血流にのって皮膚に運ばれ、炎症を起こし肌トラブルの原因となります。

また、悪玉菌がタンパク質を分解すると強烈なにおいを発するガスを発します。

おならのにおいは食べたものだけでなく、腸内環境の状態にも左右されるのです。

腸内環境を弱酸性に保つには、めかぶやわかめ、こんにゃくなどの水溶性食物繊維を取り入れることがよいでしょう。

東洋医学×春

五臓の「肝」が自律神経回復のカギ

東洋医学では自然界のすべてのものは5つの要素から成り立っていると考えます。(五行論)

この五行論に、人間のからだ(臓器、器官など)やこころ(情緒、感情など)の機能などをあてはめたものを「五臓」といいます。

五臓のほかに、色や味、季節なども5つに分類すると下の画像のようになります。

これより、「肝」は春と関係が深いことが分かります。

肝の役割は、

栄養物の分解、合成、貯蔵

自律神経を通じた血流調節

精神情緒の安定、自律神経を介した機能調節

・運動神経系の調節

・視覚の調節

・爪の栄養

などで、からだを調節するための血液が重要なのです。

ここから分かるように、血流の調節には自律神経の存在が不可欠なのです。

春は気が高ぶりやすくなる季節!

春は芽吹きの季節でもあるように、エネルギーである「陽気」も上へ向かいやすい時期です。

陽気は人間の生命活動に欠かせないものですが、春の陽気につられて肝が高ぶってしまうと気血の巡りが悪くなり、心身に不調をきたしてしまいます。

特に上半身にあらわれやすく、のぼせやめまい、頭痛などに加えイライラや情緒不安定、不眠などの症状も出やすいのが春の不調です。

そのため、「春は気を巡らせる食材を」といったワードが薬膳や食養生のアドバイスでは見かけることが多いでしょう。

※ただし、もともと気血不足な体質の場合はただ巡らせることが最優先ではない考え方もあるため、体調にお悩みがある場合はきちんと体質を知った上で取り入れるようにしましょう!

春は「目」のトラブルに注意!

いまや眼精疲労は成人だけの問題ではないかもしれません。

スマホやパソコンを始めとした機器は現代人にとってなくてはならないものであり、ブルーライトに晒される時間も蓄積していますよね。

そういった直接的な刺激はもちろん、ストレスや疲労などが重なると目がしょぼしょぼしたり、かすんで見えてきたりしますよね。

東洋医学的に目は、肝と深いつながりがあると考えます。

目には毛細血管が多く、血管を通じて酸素や栄養を運んでいます。

肝の血液が不足してしまうと、目に必要な物質が行き渡らなくなり、その結果眼精疲労やドライアイ、かすみ目などにつながりやすくなります。

また、春は花粉やハウスダストなどのアレルゲンも風に舞う季節であり、アレルギー症状が目にあらわれることも多い季節です。

症状がひどくなる前に、シーズンが本格的になる前に、東洋医学での肝・目のケアもぜひ取り入れていきませんか!

春の過ごし方が夏を左右する!?

まだ先と思われるのは当然ですが、この春先の過ごし方が数か月後の夏のはじまりにも影響すると考えます。

寒暖差はからだにとってストレスです。

ストレスには時差があります。

今現在思い当たるストレスがなくても、過去に受けたストレスが今になって効いてくることは少なくありません。

例えば、原因不明の咳の原因が、約3ヵ月前のストレスだということもあります。

頭の中では終わったことだと思っていても、からだと心はつながっています。

ストレスがからだのバランスを乱す原因になっていたとすると、あとになって不調が出かねません。

この春の養生が夏の体調にも関わることを意識しながら、季節の変わり目を無理なく過ごしましょう。

さいごに

冬から春への移行は、自然界にとっても大きな変化です。

また、私たちの生活リズムや環境もがらっと変わることが多い季節だと思います。

副交感神経を優位に、つまりなるべくリラックスできる時間が多いとからだが無理なく春を迎えられるのだと感じます。

リラックス法が見つからないという人は、自然な「ゆらぎ」を体感するのがオススメです。

春は「木」と関係が深いので、見るだけでなく直接木に触れてみるのもいいかもしれませんね🌳

こんな風に、自然を五感で楽しんでみるのはいかがでしょうか。

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