おりものに体調が反映される

「最近おりものの量が増えた気がする」

「色やニオイが気になるけれど、病院に行くほどでもないかな・・・。」

そんな風に思ったことはありませんか?

おりものは、女性の体調やホルモンバランスが映し出される”パロメーター”のような存在です。

特に20代~40代は仕事や子育てで忙しく、自分の体をじっくり観察する余裕がない方も多いですが、おりものの変化を放っておくと、不調や病気のサインを見逃してしまうこともあります。

漢方の考えでは「体の内側の乱れは、必ず外に現れる」とされています。おりものはその一つであり、日々の体調を教えてくれる大切なサインなのです。

おりものとは

おりものは、子宮や膣から分泌される透明~乳白色の液体で、膣内を潤し、雑菌の侵入を防ぐ役割を持っています。

排卵期には量が増えたり、さらっとした状態になったりと、月経周期に合わせて変化します。

正常なおりものは、

・少量

・無臭またはわずかに甘酸っぱいニオイ

・透明~乳白色

であることが特徴です。

つまり「おりものがあること自体は正常」であり、なくてはならないものなのです。

おりものの変化を無視しないでほしい理由

おりものは、女性の体の状態を毎日知らせてくれる大切なサインです。

ところが、「いつものことだから」「忙しいから」と、つい見過ごしてしまう方も少なくありません。

しかし、少しの変化が体の不調やホルモンバランスの乱れを示している場合があります。

特に働き盛りや子育て中の女性は、ストレスや疲れ、睡眠不足の影響を受けやすく、体は思った以上に敏感に反応しています。

おりものは婦人科系の病気だけでなく、冷えや胃腸の不調、免疫力低下など、からだ全体のコンディションにも関わります。

だからこそ、普段と違う変化に気付いた時は「よくあること」と放置せず、体からのメッセージとして受け止めてほしいのです。

小さなサインを早めにキャッチしておくことで、将来の病気を防ぐことにつながります。

病院へ受診した方が良い時のおりもの

以下のような変化がある場合は、自己判断せず婦人科を受診しましょう。

・強いかゆみや痛み、腫れ、下腹部痛、発熱を伴う

・悪臭がする(魚のような、生臭いにおい、強い酸臭など)

・黄緑、灰色、茶色、黒色などの濃い色の変化がある

・血が混じる

・量が急増し、1日3回以上下着やライナーを交換する

感染症や子宮頸部の異常など、早期に対応すべき病気の可能性があります。

体のバランスが偏ってるサインのおりもの

病院で「異常なし」と言われても、なんとなくおりものに違和感がある・・・。

そんな時は「体のバランスの乱れ=未病」のサインかもしれません。

病気ではないけど、不調で起こるおりものの変化の中で多いものをご紹介します。

①おりものの量が増えた

食べ過ぎや冷たい飲食で胃の機能が低下したり、その他の原因で胃腸が弱ったり、もともとの体質で胃腸が弱い方に多いのが「水の停滞」です。

これにより、おりものの量が増えることがあります。

一見つながりがなさそうな胃腸とおりものですが、実は影響しています。

②おりものの量が減り、膣内の乾燥、痒み、痛みがある

ホルモンバランスが乱れたり、漢方で言う血の不足、加齢、過労、睡眠不足でも起こります。また、元々の体質でなりやすいことがあります。

耳鳴りやめまい、足腰にだるさが伴う方は特になりやすいので注意しましょう。

③色が変化する

・白っぽく濁る:胃腸の弱りであることが多いです。

・黄色っぽい:体に熱がこもっていたり、炎症が起きていることが多いです。

体調に影響し、おりものを変化させる要因

①食事のバランスの偏り

甘いもの、脂っこいもの、冷たい飲み物、お酒の摂りすぎは、おりものの量を増やしてしまうことが多いです。これらは体の水の停滞を招き、様々な不調を引き起こしやすいです。

②疲れ

「気(エネルギーのようなもの)」が不足すると、体の本来の働きが保てず、分泌物のコントロールも乱れます。特に食欲が落ちてしまっている方や、慢性的に下痢が続いている方は注意しましょう。

③加齢

30代後半~40代にかけて、ホルモンの変化が始まります。

膣の潤い不足やおりものの質の変化が現れるのは自然なことですが、ケアをしていくことが大切です。

日々規則正しい生活を送り、体にいいことを積み重ねていきましょう。

④ストレス

多すぎるストレスはホルモンバランスを崩し、自律神経を乱します。また、ストレスが多すぎると胃腸を傷つけてしまい、おりものに影響してしまうことがあります。

漢方的なおりものセルフケア

おりものの状態を整えるには、日々の養生が大切です。ここでは漢方的視点から簡単に取り入れられるケアをご紹介します。

①食養生(食事の工夫)

・おりものが多い方:冷たい飲み物、生もの、乳製品、甘いものは控えめに。小豆、ハトムギ、緑豆など「余分な水を排出する食材」を意識して取ると良いです。

・乾燥、かゆみがある方:黒ゴマ、くるみ、クコの実など「潤いを補う食材」を摂ると良いでしょう。

②お茶で手軽に養生

・ハトムギ茶:余分なおりものが多いときにおすすめです。

・なつめ茶、クコ茶:血や潤いを補うので、乾燥タイプの不調に良いです。

③ライフスタイルの工夫

・睡眠をしっかりとる(23時~4時は体がしっかり休まるゴールデンタイムです)

・湯船につかって冷えを取り、血流を整える

・軽いストレッチやウォーキングで気の巡りを改善

④簡単なツボ押し

・三陰交(さんいんこう):足首の内くるぶしから指4本分上。女性の体調全般に良いツボです。

・関元(かんげん):おへそから指4本分下。子宮や膀胱の働きをサポートできるツボです。

強く押しすぎず、じんわり温かくなる程度に刺激するのがポイントです。

おりものの悩み、体の悩みは薬局でも相談できます。

病院にかかるべきか悩むときは薬局を利用しよう!

「病院に行くほどでもないけど気になる・・・。」

「検査では異常なし。でもなんとなく不調」

そんな時は、地域の薬局で相談するのも選択肢の一つです。

検査では異常がないのに体調不良で困っている、それは未病のサインです。

漢方では、病気になる前の段階=未病をとても大切にします。

「なんとなくおりものが気になる」「からだが疲れている」

こうした状態を放っておかず、早めに整えることで、将来の病気を予防できます。

忙しい時こそ、体のケアを

働き盛りや子育て中の女性は、自分の体のことを後回しにしがちです。

ですが、「おりもの」は毎日必ず目にするもの。

自分の体からのSOSを見逃さないための大切なサインです。

漢方の知恵を生かし、食事や睡眠、ストレスケアを意識することで、おりものの状態も整いやすくなります。

「おりものの変化が気になるけど、病院に行くのはためらう」

そんな時は、ぜひ漢方薬局を頼ってみてください。

日常の不調を整え、未来の健康を守るサポートを一緒に考えていきましょう。

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