白髪が気になりはじめると、鏡を見るたびに少し気分が沈んでしまう…。
そんなお悩みを抱えている30代〜50代の女性は多いのではないでしょうか?
50歳を超えてもまったく白髪がない人もいれば、若いのにたくさん白髪がある人もいますよね。
白髪は「加齢の一部だから仕方ない」と思われがちですが、東洋医学(中医学)や漢方の視点から見ると、白髪は体の内側からの“体の不調のサイン”の可能性があります。
特に20~30歳を過ぎたあたりからの白髪の増加は、体質や生活習慣が大きく関係していると考えられています。
今回は、「白髪の悩み」について、漢方・中医学的な視点から解説します。
漢方の知恵を生活の中に取り入れて、白髪が少ない人を目指しましょう!

白髪のカギは「補腎(ほじん)」
中医学では、白髪は単なる見た目の老化現象ではなく、「腎(じん)」という臓腑の弱りによって起こると考えます。
「腎」とは、西洋医学の腎臓とは少し違い、生命エネルギーの貯蔵庫のような存在です。成長、発育、生殖、老化など、体の根本的な機能を担っている場所。その他、髪とも深くかかわっている臓腑です。
腎は子供から大人へ成長するにつれて徐々に発達し、30歳前後でピークを迎え、そこから年齢と共に徐々に低下していきます。
腎が元気であれば髪にツヤと黒さが現れます。逆に、腎が弱まると白髪や脱毛などのトラブルが起こりやすくなります。
ですので白髪予防は、いかに腎を元気に保つか、がカギになります。
腎の不調を放置すると老化が早まる
腎の不調のサインとして以下の症状があげられます。
- 足腰のだるさ、痛み
- 耳鳴り、難聴
- 頻尿
- 物忘れが激しい
- 婦人科系のトラブルが多い
- 若白髪
- 貧血、または貧血気味
これらの症状が30代、もしくはそれ以前から複数ある方は、腎が早めに弱ってしまっているかもしれません。
放置していると、老化の波に耐え切れず、急激にほかの症状が現れることがあります。
老化と聞くとネガティブに感じるかもしれませんが、これはあくまで体の声。病気にならないうちに早めに対処することで、進行を緩やかにし、若々しさを保つことが可能です。
実は、女性は28歳から、男性は32歳から徐々に腎は弱ってくる
中医学の古典『黄帝内経』には、女性は7の倍数、男性は8の倍数で体が変化していくと記されています。女性は28歳、男性は32歳をピークに、徐々に腎の働きが落ちてきます。
つまり、30代に入ると「腎の貯金」が少しずつ減っていき、気付かないうちに老化が始まります。
その1つとして、髪のボリュームや色ツヤに変化が現れやすくなります。
将来白髪が少ない人になるには、この「貯金」をいかに減らさないかが大切です。

若白髪の方は疲れが原因かも
最近、20代〜30代前半の「若白髪」の方が増えています。
その多くに共通しているのが、慢性的な睡眠不足やストレス、過労。これらはすべて腎のエネルギーを消耗させ、白髪の原因に直結します。
特に夜更かしやスマホの見過ぎで、深い睡眠を取れていない人は要注意。腎は夜の休息で回復するため、睡眠の質が低いとダメージが蓄積していきます。
まずは、生活リズムを整えてみましょう。
腎が弱ってしまう要因とは?
白髪予防のためには、腎を弱らせる原因を知ることが第一歩です。漢方の視点から、腎を消耗させやすい生活習慣を挙げてみましょう。
① 睡眠不足
腎のエネルギーは夜間に回復します。毎日の寝不足が続くと、腎の回復が間に合わず、白髪の原因に。
可能であれば、23時までには就寝し、7〜8時間の睡眠を確保しましょう。
また、スマホやパソコンで目を酷使すると、睡眠が浅くなってしまい睡眠不足につながります。
寝る1時間前から目を先に休めておくと眠りやすくなります。
また、日中も目が使い過ぎないように1時間以上見たら目を休ませてあげましょう。
② 消耗の激しい生活を長年続けている
仕事、子育て、家事に追われる日々…。つねにフル回転で頑張っている女性ほど、腎のエネルギーは知らず知らずのうちに消耗しています。
「過労は腎を傷める」とされており、“がんばりすぎ”は白髪のもとと心得ましょう。
また、疲れが長期で続くとエネルギー不足になっていまい、すると冷えの症状が出やすいと言われています。
疲れていて、かつ冷えも気になっている方は疲れがたまりすぎている可能性があります。
③ 慢性病、または長期の体調不良
病気そのもの、または病気の治療によるストレスも、腎のエネルギーを弱めます。特に長年にわたる疲労感や冷え、免疫力低下などがある人は、白髪が増えやすい傾向にあります。
腎に良い生活習慣
白髪を予防・改善するためには、腎のエネルギーを補い、守る生活習慣がとても大切です。
毎日、体に良いことをコツコツ積み重ねていきましょう!
① 十分な睡眠
夜23時〜深夜2時は、腎が最も修復される時間帯です。この時間帯にしっかり眠ることで、白髪を予防する助けになります。
また、23時~4時に深い眠りに入っていると、体だけでなく、脳もしっかり休めることができます。
とはいえ23時就寝は難しい方が多いです。最低でも0時までに眠りましょう。

② バランスの良い食事
加工食品、冷たい飲み物、ジャンクフードを控え、自然な食材で腎を養う食事を心がけましょう。
特に、黒い食材(黒ごま、黒豆、ひじきなど)は「腎を補う」とされており、日常的に取り入れたい食材です。
また、松の実も腎を補ってくれます。黒ゴマと松の実を朝食のヨーグルトにかけるのもおすすめです。朝の美味しい健康習慣にいかがでしょうか?
③ 疲れをしっかりとる
疲れを無視して頑張りすぎると、腎の消耗が進みます。1日10分でも「自分のための休息時間」を持ちましょう。アロマや入浴もおすすめです。
疲れている時は、休めるときにしっかりと休みましょう。
④ 冷え対策をしっかり行う
「冷え」は腎にとって大敵。特に足元や腰を冷やさないように気をつけてください。冷たい飲み物も控えめにし、温かいものを中心に。
冷えすぎてしまった日は、生姜などの温かいものでケアしましょう。
腎に良い食養生
腎を元気に保つには、「食養生」も重要です。漢方・中医学では、体質や季節に応じた食べ物を取り入れることで、自然に体を整えることができます。
おすすめの腎を補う食材:
- 黒ごま、黒豆、ひじき、昆布、黒きくらげ(黒い食材は腎の働きを助ける)
- 山芋、くるみ
- ナツメ、クコの実、干し椎茸(女性の体に優しい滋養食材)
これらを日々の食事に少しずつ取り入れるだけでも、白髪対策に役立ちます。
白髪予防で健康に!?
白髪は美容の悩みだけではありません。中医学的には、「腎の状態を映す鏡」とされており、白髪が増えることは体の内側のバランスの乱れを示しているサインでもあります。
腎を整えることで得られるメリットは以下の通りです:
- 白髪・抜け毛の予防
- 更年期症状の緩和
- 骨粗鬆症の予防
- 認知症のリスク軽減
- 不眠・冷え性・慢性疲労の改善
つまり、白髪対策=健康管理の一環なのです。
腎は体の土台ともいえる存在です。
腎を元気に保って、元気でいきいきした高齢者になりたいものですね。
早いうちからケアすることで、叶えることができます。
ぜひ一緒に体のケアについて考えてみませんか?
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