心理学では「第一印象は7秒で決まる」なんて言われています。

その印象は、80%以上が視覚によるものだとされています。

人と会うとき、無意識に視線は頭部に集中していて、髪型や髪色、髪質などから判断していることもあるでしょう。

逆を言うと、人から見られやすい部分である髪のトラブルは誰もが敏感になりやすいのではないでしょうか。

世の中には植毛だとか育毛だとか、髪のトラブルに関する商品が無数にあります。

しかし、一時しのぎの対処ではなく根本からの治療・予防が必要だと思います。

ここでは、東洋医学の観点から髪や頭皮のトラブルを原因別にみていきましょう。

東洋医学の基本的な考え方

東洋医学では、からだの機能を5つに分け「五臓」と呼んでいます。

この5つのバランスがとれていれば互いに良い影響を与え合えますが、どこかが強すぎたり弱すぎたりバランスが崩れると悪影響も与えてしまいます。

また、五臓はそれぞれ季節(五季)や食べ物(五味)などにも関係し、季節ごとの過ごし方や味覚、食の好みなどによってバランスが改善することも偏ってしまうこともあるのです。

今回は脱毛の原因を、五臓の話とも絡めながらお話していきますね。

~脱毛×東洋医学~あなたはどのタイプ?

・潤い不足の乾燥タイプ

東洋医学では、体調不良を起こす邪気の1つに「風邪(ふうじゃ)」というものがあります。

これは、人間のからだの上部から入り込みやすく、風邪(かぜ)の原因となります。

特に陰血(からだを潤す水分や血)が不足した状態だと侵入しやすくなります。

頭皮の乾燥が激しい状態では、髪が抜けやすくなります。

また、風邪(ふうじゃ)は自然の「風」のように急激に強くなったり動いたりする特徴があるため、症状が急速に変化しやすく、脱毛も突然起こることが多いといいます。

急速な白髪もこれと関係が深いと考えられます。

・ストレス蓄積タイプ

強い精神的なストレスがかかると、五臓の「肝」に影響します。

「肝」は、栄養物を分解・貯蔵したり、自律神経を介して血流を調節したり、重要な役割を担います。

また、これらが精神や情緒の安定にも大きく影響します。

ストレスの蓄積は、「肝気」といって「肝」のもつエネルギー(気)が高まりすぎることにつながります。

気は上へ向かう性質があるため、からだの上部へ集まりやすいです。

そのため、頭部に熱がこもると血の流れも滞り、頭皮への栄養や酸素の供給が不足やすくなります。

・湿気×熱でベトベトタイプ

暴飲暴食や過度の飲酒など、食事の不摂生が大きな原因となり、からだに余分な水分である「湿」がたまり、を帯びると「湿熱」と呼ばれる状態になります。

頭部に湿熱がこもると血液の流れも滞り、脱毛が発生しやすくなります。

・消耗が激しいへとへとタイプ

ケガや出産時の大量出血、また病気などで気を消耗することがあります。

血が不足した状態を「血虚(けっきょ)」、気が不足した状態を「気虚(ききょ)」または「脾虚(ひきょ)」といいます。

五臓の「脾」では、食物の消化や吸収、輸送を行います。

また、血管を引き締めて正常に維持したり、筋肉への栄養を供給したりもします。

食べたものから栄養やエネルギーを得る大切な場所であり、特に胃の働きが影響しやすいところだといえます。

血は、気があってこそのものですので、脾虚(気虚)が進むと血虚も同時に進みやすいと考えられます。

気血の不足により頭部に栄養が行き渡らなくなると、脱毛や白髪が増えやすくなります。

東洋医学では『髪の毛は血の余り』といわれており、血液の不足は髪のトラブルに直結すると考えます。

・エネルギー源の枯渇タイプ

東洋医学では、五臓の「腎」に生命力のもとが備わっていると考えています。

この“生命力のもと”を「腎精(じんせい)」と呼び、腎精不足は

小児・・・成長や発育の遅れ(歯や骨、筋肉など)

成人・・・早期の老化(白髪や脱毛、歯の脱落、関節痛や関節の変形、骨や筋肉の軟弱化など)を招きやすくなります。

腎精は血に変化するので、腎精がじゅうぶんにあれば血も充足し、髪も黒くツヤを保てます。

それだけでなく、腎精は「腎気」と呼ばれるエネルギーも生み出していると考えられています。

逆にいうと、腎精不足は腎気の低下も引き起こしてしまいます。

「腎精」は歯や骨、血など目に見える“物質”のもとになるものをイメージできますが、「腎気」は例えると運動能力や反射神経、知能、性機能など物質ではなく“機能”面をあらわすものです。

加齢に伴って腎の機能は低下してしまいますので、年齢に応じた腎のケアも大切です。

東洋医学における治療の考え方

ひとくちに「脱毛」といっても、原因は人それぞれですし、原因が1つとも限りません。

生活習慣なのか、環境なのか、ストレスへの対処が必要なのか・・・

今の状況や環境を変えることは難しくても、内側からケアすることでからだを元の状態に戻すことができれば症状が緩和したり、改善したりすることはたくさんあります。

さいごに

「病気」ではなく「からだの状態」をみて、根本的な治療をすることが東洋医学の得意分野です。

脱毛や白髪など、髪のトラブルでお困りの方、ぜひ一度ご相談ください。

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