立夏とは?(2025年5月5日~5月20日)
立夏は、二十四節気のひとつで、春から夏への移り変わりを示す節気です。毎年5月5日頃にあたり、暦では、夏の始まりを意味します。
この日を境に、気温が上昇し、日差しが強くなり、自然界が一層活気づき始めます。立夏を迎えることで、春の名残りを感じつつも、夏の訪れを実感することができ、季節の移ろいをより深く感じる瞬間でもあります。
温暖な気候と新緑に包まれた立夏の季節は、心地よさと同時に、体調を崩しやすい時期でもあります。
特に、5月は「五月病」として知られる心身の不調が現れやすく、元気をなくしてしまうことも少なくありません。
そこで今回は、立夏の時期に実践したい、五月病に負けないための心と体のケアをご紹介します。

五月病とは?
五月病とは、主に新年度が始まった後の5月に、精神的・身体的な不調が現れる状態を指す言葉です。
(症状の例)
倦怠感・疲れが取れない・集中力の低下・仕事や学校に行きたくない・不安感・イライラ感・気分の落ち込み・頭痛や胃痛・食欲不振や過食・睡眠障害 など
新しい環境に慣れる過程でのストレスや疲れが原因となることが多くあります。特に、4月の新年度において、新しい職場や学校での人間関係や仕事・学業のプレッシャーが重なり、精神的な負担が増します。その結果、無理をし過ぎて体力や気力を消耗し、5月に入ると症状が表面化することが多いです。また、ゴールデンウィーク後に休養から再び日常に戻ることで、気持ちの落ち込みや無気力感を感じやすくなります。生活の乱れや睡眠不足も症状を悪化させる要因となります。
日常生活に支障をきたすこともあるため、無理に頑張り過ぎず、生活習慣を見直し、養生をしていきましょう。
立夏の養生と五月病予防
1.朝の光を浴びて体内時計をリセット
立夏を迎えると、日照時間が長くなり、朝から明るい光が差し込む季節になります。五月病を防ぐために、早寝早起きを心がけ、規則正しい生活を送りましょう。
朝の光を浴びることで、体内時計がリセットされ、心身のリズムが整います。早起きをして朝日を浴びると、セロトニン(幸せホルモン)が分泌され、気分も明るくなり、五月病予防に効果的です。また、メラトニン(睡眠ホルモン)の分泌を抑え、昼間の活動を活性化させます。これにより、夜もぐっすり眠れるため、心身の疲れをリセットできます。

2.軽い運動で心と体を活性化
立夏の温暖な気候を活かして、軽い運動を取り入れましょう。ウィーキングやジョギング、ヨガ、ストレッチなどがオススメです。運動をすることによって、血行がよくなり、体のエネルギーが活性化します。また、運動後に分泌されるエンドルフィン(幸せホルモン)は、心を穏やかにし、ストレスをし、前向きな気持ちを出してくれるので、五月病予防にも繋がります。無理のない範囲で、毎日の習慣にしてみましょう。
3.旬の食材で体調を整える
立夏は、旬の食材が豊富に出回る季節です。旬の食材を積極的に取り入れることで、心身の健康を保つことができます。例えば、アスパラガスや新玉ねぎ、ホウレン草、トマトなどは、ビタミンやミネラルが豊富で、疲れを軽減する効果があります。また、サバやイワシなどの青魚には、DHAやEPAが豊富に含まれ、精神的ストレスの軽減に役立ち、脳の健康もサポートします。旬の果物である苺やさくらんぼは、ビタミンCが多く含まれ、免疫力を高めてくれます。
バランスの取れた食事を心がけ、体の内側から元気にしましょう。
4.リラックスタイムでリフレッシュ
五月病の最大の原因の一つが、過度なストレスです。特に、仕事や学校での新しい環境に馴染む過程で、無意識にストレスが蓄積されていきます。忙しい日常の中で、意識的にリラックスタイムをつくることが心身を健康に保つ秘訣です。
ストレスの発散方法として、立夏の穏やかな気候の中、自然を感じながら散歩をする、公園でピクニックを楽しむ、などがあります。深呼吸するだけでも、自律神経が整い、心も落ち着きます。
日々の忙しさから少し離れ、ゆっくりと読書をしたり、アロマキャンドルやお香を焚いて香りを楽しむのも効果的です。
また、ぬるめのお湯(38℃~40℃)にじっくりと浸かるのも、体の緊張をほぐし、心をリフレッシュする良い方法です。

5.ポジティブ思考で心を軽くする
自分に優しく、ポジティブな思考を意識的に持つことが五月病予防に繋がります。
例えば、毎日の終わりに「今日の良かったこと」を3つ挙げてみるのもオススメです。
日々の中で、「良かったこと」「嬉しかったこと」「小さな発見や喜びを見つけること」「ありがとうと思える瞬間」などを意識することで、心に余裕が生まれ、ストレスが軽減されます。
6.十分な睡眠で疲れを取り除く
立夏を迎えると日照時間が長くなることで、つい夜更かしをしてしまいがちですが、十分な睡眠を取ることが心身の回復に欠かせません。睡眠中に体が修復され、翌日に備えてエネルギーをチャージすることができます。
睡眠の質を高めるためには、寝る前のスマートフォンやパソコンの使用を控え、リラックスできる環境を整えることが大切です。例えば、温かいお茶を飲む(カフェインを含まないお茶:カモミールティー、ラベンダーティーなど)、リラックス音楽を聴く、軽いストレッチをするなど、心を落ち着ける時間をつくりましょう。また、寝室の温度や照明(温かみのある色温度、やや暗めの柔らかな光、間接照明など)も調節し、心地よい眠りをサポートしましょう。
さいごに
立夏を迎えると陽気が強まり、体調管理が重要な時期となります。五月病を予防するためには、無理なく心身のバランスを保つことが大切です。規則正しい生活と十分な休息を確保し、ストレスを溜め込まないようにしましょう。
また、食事は消化に良いものを選び、エネルギーをしっかりと補うことが必要です。
立夏の季節の変わり目に適応するため、軽い運動やリラックスできる時間を持つことも効果的です。
心身の健康を意識した養生を心がけ、無理なく五月病を予防し、元気に過ごすための土台をつくりましょう。
立夏の風習『菖蒲湯』
端午の節句(5月5日)に、菖蒲湯に浸かる人も多いのではないでしょうか。
菖蒲湯が、端午の節句(5月5日)に伝わる日本の伝統的な風習で、菖蒲の葉を湯に浮かべてたのしみます。この習慣には、古来より健康や無病息災を祈る意味が込められています。
菖蒲は「尚武(しょうぶ)」という言葉に通じ、武士道や強さの象徴とされ、端午の節句が男の子の成長を祝う日であることから、強さや勇気を願う意味もあります。
香りの面では、菖蒲の葉にはリラックス効果や邪気を払う力があるとされています。香りを浴びることで、心身のリフレッシュやストレス軽減が期待され、特に季節の変わり目に疲れた体を癒すのに役立ちます。また、菖蒲には血行促進や殺菌効果もあり、温浴と相まって体を温め、風邪や体調不良を予防する効果もあります。
菖蒲は、古代からの知恵が詰まった健康法として、現代でも多くの過程で親しまれています。
菖蒲湯で季節感を味わいながら、ゆったりと過ごしてみてはいかがでしょうか。

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