1.春分とは?

春分は、昼と夜の長さがほぼ同じになる日。
自然界のバランスがちょうど真ん中に整う、特別な節目です。

2026年は3月20日。
お彼岸の中日でもあり、古くから「自然を称え、生き物を慈しむ日」とされてきました。

草木が芽吹きはじめ、生命が一斉に動き出すこの時期。
自然は、静かな冬の状態から、勢いのある春の流れへと大きく切り替わっていきます。

私たちは忙しい日々の中で、つい季節の変化を見過ごしてしまいがちですが、春分は「自然のリズム」と「自分のリズム」を重ね直す大切なタイミングです。

春の勢いに乗る前に、一度立ち止まり、心と体をフラットな状態に戻す。
春分は、これからの季節を健やかに過ごすための‟整え直し"の時間でもあります。

2.春分に起こりやすい体の不調

①ふわふわする「めまい・ふらつき」

春分を境に、自然の流れは上へと伸びる力を強めていきます。
それに呼応するように、体の巡りも頭の方へと偏りやすくなります。

よく見られる症状:
  • 頭がぼーっとする
  • 地面をふわふわ歩いているような感覚
  • 立ちくらみや軽いめまい

こうした症状は、重心が上に浮いているサインかもしれません。
まるでコマが速く回りすぎて、軸がぶれているような状態。
春特有の「上昇の力」に体がついていけていない状態です。

②顔はほてるのに足は冷たい

上に向かう力が強まる一方で、全身の巡りが追いつかないと、体の上下のバランスが崩れてしまします。

よく見られる症状:
  • 顔や耳は熱いのに足先は冷たい
  • のぼせやすく、冷えも感じる

このような状態は、体の中心であるお腹の巡りが滞り、上下がうまくつながっていないサインです。
バランスが崩れることで、体温調節や血流のコントロールも乱れやすくなります。

③日中の眠気と、夜の浅い眠り

春分は、昼と夜のバランスが切り替わる節目であります。
それに伴い、体内のリズムも揺らぎやすくなります。

よく見られる症状:
  • 日中に強い眠気を感じる
  • 夜はなかなか寝付けない
  • 眠りが浅く、途中で目が覚める

こうした睡眠の乱れは、自律神経が季節の変化に適応しようとしている過程とも言えます。
体が新しいリズムに切り替わろうとしているサインでもあるのです。

3.春分の養生ポイント

①浮いた重心をどっしり下す

春は心も体も浮きやすい季節です。
気持ちがそわそわしたり、焦って前に進みたくなったりするときこそ、少し立ち止まってみましょう。

「地に足をつける」意識を持つだけでも、心身の軸は安定します。
今いる場所にしっかり根を張るイメージが、上に偏った巡りを穏やかに落ち着かせてくれます。

②お腹を中心にバランスを整える

顔は熱いのに足は冷たい。
そんなアンバランスを感じるときは、「お腹」を意識してみましょう。

お腹は、東洋医学で「丹田(たんでん)」とも呼ばれる体の中心です。
ここを柔らかく保つことで、上半身の熱と下半身の冷えがゆっくり混ざり合い、全身の巡りが整いやすくなります。

中心が整うことで、体全体のバランスも自然と安定していきます。

③自分のリズムを守る

外の世界が大きく動く季節ほど、自分のリズムを大切にしましょう。

無理に周囲に合わせようとすると、体のバランスは崩れやすくなります。
日中は活動し、夜はしっかり休む。
そんな基本的なリズムを丁寧に守ることが、自律神経を整える何よりの養生になります。

4.立春におすすめの食材&生活習慣

①おすすめの食材

  • はまぐり:春に旬を迎える貝で、体の余分な熱を鎮め、潤いを補う作用があります。
    のぼせやめまいなど、上に偏りやすい体の巡りをやさしく落ち着かせてくれます。
    お吸い物や酒蒸しなど、体に優しく染みわたり、内側から穏やかに整えてくれます。
  • 小松菜:春の青菜として、血を補いながら全身の巡りを整える作用があります。
    顔は熱いのに足は冷たい・・・という上下のアンバランスを感じるときにおすすめです。
    お浸しや味噌汁、和え物など日常の料理に手軽に取り入れられ、春分の「中心を整える」養生に役立つ食材です。
  • 三つ葉:爽やかな香りが特徴で、滞りやすい春の気の流れをやさしく巡らせます。
    お吸い物や和え物に少量加えるだけでも体が軽く感じられ、上に偏った気を整える助けになります。

②おすすめの生活習慣

♦足を温める

めまいやのぼせを感じるときは、足首やふくらはぎをやさしく温めてみましょう。

レッグウォーマーや靴下で足元を守るだけでも、血流が穏やかになり、体の上下バランスが自然と整いやすくなります。
お風呂で足先までゆっくり温めるのもおすすめです。
冷えやすい下半身を温めることで、上半身のほてりも和らぎやすくなります。

♦おへその深呼吸

1日3分、おへその下に手を当てて深呼吸してみましょう。

鼻からゆっくり息を吸い、お腹の奥まで空気が広がるように意識します。
息を吐くときは、お腹の奥からゆっくりしぼるように、時間をかけて吐き出します。

お腹を中心に呼吸することで、上に偏った巡りが落ち着き、心も体もフラットになりやすくなります。
朝起きた時や寝る前など、1日のはじまりや終わりに取り入れると、自然なリズムをつくる手助けになります。

♦寝る前のデジタルデトックス

寝る前の15分だけでも、スマートフォンやテレビから離れてみましょう。

春は「目」の疲れがたまりやすく、強い光を見続けると眠りのリズムも乱れやすくなります。
静かでやさしい時間をつくり、呼吸を整えたり、温かい飲み物をゆっくり味わったりするだけでも、体が休息モードに切り替わります。
夜の小さな習慣が、日中の集中力や体調の安定にもつながります。

5.おわりに

春分は、昼と夜の長さがほぼ同じになり、自然のバランスが真ん中に整う‟節目の日"です。

私たちはつい、春の勢いに押されて「もっと頑張らなければ」と焦って前に進みがちですが、まず大切なのは、一度心と体のバランスを整えること。

もし今、小さな不調や心の揺らぎを感じるなら、それは体が季節の変化に合わせようとしているサインかもしれません。
足元を温め、体の中心に意識を置き、ゆっくり呼吸する。
春の食材を味わうことも、自然のリズムに沿った養生のひとつです。

こうした小さな習慣の積み重ねが、心と体を静かに安定させ、春の季節の流れに沿って穏やかに整える手助けになります。

春分は、自然と自分のリズムを重ね直す絶好のタイミング。
焦らず丁寧に、今できることを大切にすることで、春の心地よさを感じながら、健やかに過ごしていきましょう。

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