「また膀胱炎かも…」
排尿時の痛みや違和感、頻尿、残尿感などに悩まされた経験はありませんか?

膀胱炎は一度治っても、疲れた時や冷えた時に繰り返しやすい病気です。
特に女性は男性に比べて膀胱炎になりやすく、「毎年のように繰り返している」という方も少なくありません。

病院で抗菌薬を飲んで改善しても、また再発してしまう…。
そんな時は、体質や生活習慣が関係している場合があります。

今回は、中医学の視点も交えながら、女性に多い“繰り返す膀胱炎”の原因や、日常でできる養生法についてご紹介します。

膀胱炎は女性に多い

膀胱炎は、細菌が尿道から膀胱に入り、炎症を起こすことで発症します。
特に多いのが「急性膀胱炎」と呼ばれるタイプです。

実は膀胱炎は、男性よりも女性に圧倒的に多い病気といわれています。
その理由のひとつが、女性は男性に比べて尿道が短く、細菌が膀胱まで入りやすい構造をしているためです。

また、

  • 生理
  • 妊娠・出産
  • 冷え
  • ストレス
  • 疲労
  • 更年期による変化

など、女性特有の影響も受けやすく、20代〜50代まで幅広い年代でみられます。

特に、

  • 忙しくてトイレを我慢しがち
  • 水分摂取が少ない
  • 疲れが抜けにくい
  • 体が冷えやすい

という方は注意が必要です。

中医学では、繰り返す膀胱炎は単に「菌の問題」だけではなく、体のバランスの乱れが関係していると考えます。

では、どのような体質が膀胱炎を繰り返しやすいのでしょうか?

膀胱炎を繰り返しやすい体質

①体に不要なものが溜まりすぎている

中医学では、膀胱炎の初期や炎症が強い状態を「膀胱湿熱(ぼうこうしつねつ)」と考えることがあります。

“湿”とは、体に不要な水分や老廃物が溜まった状態、
“熱”とは、炎症や熱感、赤みなどを意味します。

つまり、体の中に不要なものが溜まり、それが熱を持って炎症を起こしているイメージです。

膀胱湿熱タイプの方は、

  • 尿がしみる
  • 尿の色が濃い
  • 頻尿
  • 残尿感
  • 下腹部の熱感
  • においが強い
  • 生理前に悪化しやすい

などの特徴がみられます。

また、

  • 甘いもの
  • 脂っこいもの
  • アルコール
  • 辛いもの

の摂りすぎや、ストレス、睡眠不足なども“湿熱”を悪化させやすいと考えられています。

特に、忙しくなるとコンビニ食や外食が増える方は注意が必要です。

体の中に不要なものを溜め込みすぎないことが、繰り返す膀胱炎予防の第一歩になります。

②潤いの低下

膀胱炎を何度も繰り返す方の中には、「潤い不足」が関係している場合もあります。

中医学では、この状態を「陰虚(いんきょ)」と呼びます。

陰とは、体を潤したり冷ましたりする働きのこと。
この潤いが不足すると、粘膜が乾燥しやすくなり、刺激に弱くなってしまいます。

特に、

  • 加齢
  • 更年期
  • 慢性的な病気
  • 睡眠不足
  • 長期間の疲労

などが続くと、体の潤いは少しずつ消耗されやすくなります。

陰虚タイプの方は、

  • 尿の違和感が長引く
  • 何となくヒリヒリする
  • 夜に症状が気になる
  • のぼせやすい
  • 口や肌が乾燥しやすい
  • 手足は熱っぽいのに体力がない

といった特徴がみられることがあります。

20代では少ないですが、30代後半〜50代の女性では増えてくるタイプです。

特に更年期前後は女性ホルモンの変化もあり、膀胱やデリケートゾーンの乾燥感が関係していることもあります。

「炎症を繰り返す」というより、“粘膜が弱って刺激を受けやすい状態”になっているケースも少なくありません。

③免疫力の低下

「疲れると膀胱炎になる」という方は、体を守る力の低下が関係している場合があります。

中医学では、このような状態を「肺気虚(はいききょ)」として考えることがあります。

肺は呼吸だけではなく、体の表面を守り、外からの刺激に抵抗する働きとも関係するとされています。

そのため、

  • 過労
  • 睡眠不足
  • 冷え
  • 出産後
  • 長期間のストレス

などで体力が落ちると、細菌への抵抗力も弱くなりやすいのです。

肺気虚タイプの方は、

  • 風邪をひきやすい
  • 疲れやすい
  • 汗をかきやすい
  • 冷えやすい
  • 胃腸が弱い
  • 膀胱炎を繰り返しやすい

などの特徴があります。

特に出産後は、体力や潤いを大きく消耗しやすく、育児による睡眠不足も重なります。

「子どもを産んでから膀胱炎を繰り返すようになった」という方も少なくありません。

膀胱だけを見るのではなく、“体全体の回復力”を整えることも大切です。

膀胱炎の生活養生

①体を冷やさない

冷えは膀胱炎を繰り返す大きな原因のひとつです。

特に、

  • 下半身の冷え
  • 薄着
  • 冷たい飲食物の摂りすぎ
  • 長時間の座りっぱなし

などには注意しましょう。

お腹や腰回り、足首を温めるだけでも、巡りのサポートにつながります。

夏でも冷房で体が冷えている方は多いため、「自分は冷えていない」と思っている方も注意が必要です。

②トイレは1日5〜7回程度行きましょう

尿を長時間我慢すると、細菌が増えやすくなります。

忙しい女性ほど、仕事や外出中にトイレを後回しにしてしまいがちですが、我慢のしすぎは膀胱炎を繰り返す原因になります。

一般的には、排尿回数は1日5〜7回程度が目安とされています。

また、水分不足も尿が濃くなり、膀胱への刺激につながります。

「トイレが近くなるのが嫌だから」と水分を控えすぎず、こまめな水分補給を心がけましょう。

③疲れた時は免疫を助ける食事を

疲れが続くと、体を守る力も低下しやすくなります。

そんな時は、消耗した体をいたわる食事を意識してみましょう。

中医学では、肺を潤す食材として、

  • 大根

などがおすすめとされています。

また、疲れている時には、

  • 長芋
  • じゃがいも
  • さつまいも

などの芋類が、気力を補う食材としてよく使われます。

特に長芋は、胃腸を助けながら体力を補いやすい食材です。

さらに、

  • 豆類
  • きのこ類

も、日々の体づくりをサポートしてくれます。

体調が落ちている時ほど、無理なダイエットや食事抜きには注意しましょう。

体質改善に漢方がおすすめ

繰り返す膀胱炎は、単に細菌だけの問題ではなく、

  • 冷え
  • 疲労
  • 潤い不足
  • 体力低下
  • 体に不要なものの停滞

など、さまざまな体質が関係している場合があります。

漢方では、「なぜ繰り返してしまうのか?」という体質面に着目し、一人ひとりに合わせて整えていきます。

同じ“膀胱炎”でも、

  • 炎症が強いタイプ
  • 冷えが強いタイプ
  • 疲労が原因のタイプ
  • 更年期以降の乾燥タイプ

では、考え方も異なります。

「病院では異常なしと言われたけれど違和感が続く」
「疲れるたびに膀胱炎になる」
「何度も繰り返してつらい」

そんな方は、体質から見直してみるのもひとつの方法かもしれません。

つらい症状を我慢しすぎず、早めに体をいたわってあげてくださいね。

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